《コロナ禍での在庫過多もご相談ください》オフィス家具買取事例【600点】
2021年8月16日 1:37 PM
今回ご紹介させていただくのはオフィス家具の買取事例です。
全て新品の物を、数にして600点を一括買取させていただきました。
なぜ新品のオフィス家具が大量に売りにだされたのでしょうか。背景にはリモートワークの普及とオフィスの縮小があります。
オフィスの縮小
(株)ザイマックス不動産総合研究所が発表した2021年春の「大都市圏オフィス需要調査」にこんな結果がありました。2021年にオフィス面積を拡張したという回答より、縮小したという回答が上回っています。
今後のオフィス面積の意向に関しても、「縮小したい」と考える意見が「拡大したい」という意見を上回っています。また、人員を増やしている企業に関しても縮小してます。テレワークやサテライトオフィスの普及により在籍人数の増加が必ずしもオフィスの拡大に直結しない傾向がみられます。
実際にオフィスを縮小した企業の取り組み例は2点です。
・個人の固定席を減らし、自由に席を選べるフリーアドレスに変更
・大人数集まれる会議室や応接室を減らし、個人のブースを増加
今後の会社経営に不要なものを減らし、時代にあわせた必要なものを増やしています。
オフィスの拡大
オフィスの縮小が進む一方で、拡大を進めている企業もあります。
テレワークなどの導入によりオフィスを縮小するというニュースはよく目にすると思いますが、その多くは従業員2000人以上などの大企業が多いようです。
しかし、従業員50~1000人程度の企業では、縮小の傾向はみられないそうです。資金力のある中小企業は賃料の下がっている今こそオフィス拡大のチャンスと考え、オフィスの拡大・リニューアルに踏み切っているようです。
フリーアドレス席・個室型ブースの導入は、オフィスを縮小している企業と同じ取り組みです。オフィスの縮小拡大に関わらず、テレワーク・リモートワークに合わせた職場作りをしている傾向です。
また、出社する機会が減っているからこそ、オフィスを居心地のよい空間にしたいという要望も増えているようです。従業員がホッと一息つけるようにソファーを配置しカフェのような休憩室にしたり、投資家や取引先が気軽に立ち寄れるような憩いのスペースを作ったりと、オフィスのあり方自体を根底から変えていく動きがみられます。
コロナ禍の今、オフィスを「拡大する」中小企業が急増しているワケ
企業の経営戦略が左右する
上記のとおり、各企業によってオフィスの拡大縮小には大きく差があります。
アメリカでは、給料が下がってでもリモートワークを続けたいと答える人が40%以上であったり、オフィス通勤再開なら退職すると答えた人が29%もいるようです。リモートワークという働き方は今後も当たり前になると考えられます。
ワクチン接種の普及により、コロナ終息が見えてきたとはいえ、今後コロナに代わる新型のウィルスがでてきてもおかしくありません。リモートワーク・テレワークの取り組みが短期的なものと考えるのではなく、今後も継続するものと考えるべきかもしれません。自社にとって「今、オフィスに本当に必要なものは何か」を考える大きなターニングポイントに来ているように感じます。
【参考記事:アメリカでのリモートワークに関する考え方】
「オフィス通勤再開なら退職する」と29%の人が回答。その理由は?
オフィスの縮小と拡大事例
下記のオフィス縮小・拡大記事は両極端な事例ですが、それぞれの戦略・必要性にあわせたオフィスづくりとなっています。
【オフィス縮小例:ピクスタ株式会社】コロナから1年、変わるオフィスの在り方と働き方〜面積を3分の1に
【オフィス拡大例:株式会社カオナビ】コロナ禍にもかかわらずオフィスを2倍に拡張移転
2つの記事を読む中でオフィスの縮小・拡大に関わらず共通しているのは2点。
フリーアドレスや個人ブースなどリモートワークに対応した設備を増加。
従業員がリラックスできるスペースを作ること
働く従業員がオフィスを「ただ働く場所」から「自分の居場所」と感じてもらうには、縮小するにしても拡大するにしても、時代に合わせた大きなオフィス改革が必要に思われます。
【買取事例】買取事例/冬物コート買取事例
ご依頼主様のおかれた状況
オフィスの縮小・拡大が進む中、今回ご依頼いただいたのはオフィス家具メーカー様でした。
ご依頼いただいたのは2021年1月。この時期は、対象地域で緊急事態宣言が発令されている時期です。オフィス家具メーカー様はどのような状況におかれていたのでしょうか。
下記3つのポイントがオフィス家具メーカー様に影響を与えていました。
リモートワークの拡大とオフィスの縮小
長引く新型コロナウィルスとの闘いのなかで、リモートワークを短期的に活用するのではなく、中長期的に取り入れる企業が増えました。
全員が出社する機会が減り、広いオフィスが不要になり、オフィスの縮小を進める企業が相次ぎました。会社によっては本社を現状の1/3程度に縮小しているところもあります。
オフィスの縮小が進むことで新品オフィス家具の売れ行きが悪くなりました。更に、縮小したオフィスから家具が大量に売りに出され、中古市場にオフィス家具があふれ始めました。中古オフィス家具の数が増えることで、中古市場の相場が一気に下がりました。こうなると格安の中古オフィス家具のニーズが高まり、新品ですら売れ行きが悪くなります。たとえ売れたとしても売値の相場が下がっている状態では売り上げに繋がりません。
コロナ不景気による家具売れ行きの低下
例年であれば企業の決算前などに家具の入れ替えなど検討するそうですが、コロナになってからはその動きがないそうです。一般的には12月、3月がオフィス家具の需要が多いとされていますが、202年の12月にも動きが悪く、3月も期待できないと仰られていました。
送料の値上がり
新型コロナの出現により、一般消費者の生活は大きく変わりました。店舗重視だった買い物はECサイトと呼ばれるインターネット上でのオンラインショップが主流になりました。
■【2010年ー2019年】のECサイト推移
引用元:経産省 電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました
年々取引額は伸びており、2019年には19.4兆円にまで拡大しております。
コロナ禍でECサイト利用は加速的になりました。宅配便取扱個数が増え、2000年度の23億個に対し2019年度は宅配便取扱個数が43億2349万個になりました。結果として宅急便の人手が減りの送料が値上がりに。製造業や小売店の送料コスト圧迫に繋がっています。
グラフ 宅配便の価格の推移 年次(税込) 宅配便の価格指数の推移
引用元:年次(税込) 宅配便の価格指数の推移
2015年の数値を100としたときに8年連続で伸び続けています。オフィス家具の配送ひとつでも送料というコストが重くのしかかってきます。
以上の3つの原因から売れ行きが悪くなり在庫が増えていきました。
在庫が増えると場所もとり、保管費用もかかるということで在庫処分に踏み切られました。
買取内容
金額にして30万円分のオフィス家具を一括買取させていただきました。
※写真はイメージです
商品 | オフィスチェア |
上代 | - |
買取価格(単価) | 500円 |
商品点数 | 600脚 |
買取総額 | 300,000円 |
現金お渡しまでの期間 | 1週間 |
販路と再販方法 | 一括買取後は中古オフィス家具専門サイトに依頼。 ネット販売で再販させていただいております。 |
弊社とSDGs
私たちはSDGsの考え方に深く賛同し、積極的な活動に取り組んでおります。
売れなかった商品を廃棄することは、廃棄処分するときに多くのCO2を排出し、環境へ影響を与えます。日本では平成12年に循環型社会形成推進基本法で3Rという考え方を推進するようになりました。
3Rというのは「リデュース(Reduce/減らす)」「リユース(Reuse/再利用する)」「リサイクル(Recycle/再生利用する)」の3つの頭文字をとったものです。
弊社ではその中でも「リユース(Reuse/再利用する)」に貢献できると考えています。
服の買取販売のイメージが強い弊社ですが、今回のオフィス家具の他、カバンなどの雑貨類の買取もしております。
今回のオフィス家具も、新品のまま産業廃棄物として処理されるのではなく、中古オフィス家具として再販されることになりました。限りある資源を大事にするためにも再利用・再販方法を一緒に考えませんか。
【著者紹介】 山本昌一
株式会社shoichi代表取締役
所属団体:KanFa関西ファッション連合/日本繊維機械学会/JAFIC 一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会
大学在籍中からヤフーオークションでブランド商品・アパレル等の販売などを行い オークションで仕事をする自営業の道を選ぶ。 その後在庫処分ビジネスをスタートし、20年間在庫処分の業界に身を置く。 累計4000社のあらゆる在庫処分を手掛ける。
山本昌一プロフィール>>