弊社のリサイクルウールは、通常は捨てられるウール製品を回収し、一度糸の状態に戻した後、丁寧に編み立てニット製品に仕上げる、日本のものづくりの技術を活かして作っています。
国内の反毛事業は古くから行われていました。
SDGsの推進が進められてない時代は表舞台に上がらない事業で、ここ5年でスポットライトを浴びた事業です。
回収した衣類からリサイクルウールへの再生過程を視察するため、協力企業の3社を訪問しました。
訪問企業
愛知県の北西部に位置する尾州産地は、日本最大の毛織物産地で、国内生産量の8割を占めると言われています。
糸から織物になるまでの数多くの工程を同じ地域の中での分業・協業があり、紡績、撚糸、染色、製織、整理まで、工程ごとに数多くの企業が関わり、それぞれに技術やノウハウが培われています。
回収された衣類を仕分けし生地クズを生成する工程
素材別・色別に回収した衣類を仕分けしていきます。
仕分けが完了すると、付属品回収を行います。
ボタン等の付属品・洗濯ネーム、異素材をすべて回収します。
衣類を生地クズの状態にするまでの工程です。
㈱サンリード
愛知県一宮市大赤見金底22
https://sunlead.info/
生地クズを綿状にする工程
生地クズを別工場に移動させます。
生地クズを特殊な薬剤に漬け込み、更に小さく裁断。
針で引っかき、綿状にしていく工程です。
生地クズから綿の状態にします。
サンビイズ
愛知県稲沢市小沢4-11-10
綿を糸に編み上げる工程
紡績工場へ移動します。
色を調整するために綿をミックスして調整。
綿を捻って糸を編み上げていきます。
大和紡績㈱
愛知県一宮市浅井町尾関字同者168番地
リサイクルウールの課題
素材としての課題は、繊維長が短いので再生ウールのみで使用することが難しいことです。
また、各工場で使われている設備が古くメンテナンスが容易ではなく、故障や仮に廃業があった場合、日本国内でのリサイクル率が著しく低下してしまいます。
アパレル業界としてもリサイクルを浸透させるためには、転換が必要だと考えています。
①リサイクル機材の開発
②アパレル生産業はリサイクルされやすい服を作る。リサイクル可能な接着芯等を使用する。
上記の取り組みが推進されれば、リサイクルも浸透していくのではないでしょうか。
視察参加者の属性
・アパレルメーカー
・販売店
・バイヤー
回収した自社商品でリサイクルウールを生産できないかを検討するメーカー様。
リサイクルウールが新商品の素材として使えるかを判断したい小売業の企画担当者様。
リサイクルウールを活用した企画を検討しているバイヤー様など。
これからリサイクルウールを展開したいという考えをお持ちの方が参加してくださいました。