いい服余剰品にあり 水沢商高生徒、低価格販売服店オープン-岩手日報社
2022年10月15日 2:10 PM
大阪の業者が支援 廃棄問題解決に力
水沢商高(大石恭平校長、生徒292人)商業科3年の4人は、奥州市水沢にアパレルブランドの余剰在庫を低価格で販売する店「O A S I S(オアシス)」をオープンした。在庫処分業を中心に展開するshoichi(本社大阪市、山本昌一代表取締役)の協力を得て、研究を重ねる衣料品廃棄問題の解決と地域活性化に力を注ぐ。
水沢商工 生徒4人
運営するのは大山あかりさん、小野寺美優さん、小竹美貴さん、渡辺柊さん。店内には最大9割引きの婦人服約800点が並ぶ。服の良いところを紹介したり、買い物を手伝うなど接客も自分たちで行う。
同市胆沢の看護師小姓堂裕子さん(47)は「想像以上に安くてびっくり」と驚き、同市水沢の主婦佐々木節子さん(67)は「接客も上手。値段も満足で毎月通いたい」と喜ぶ。
4人は1年生からアパレルの余剰在庫問題に興味を持ち、ビジネスモデルを模索。協力企業を探している際に同社に出合った。山本代表取締役(44)が4人の熱意に応える形で、店舗準備や衣料品提供など全面的に協力。テスト販売などを経て、今月上旬の開店にこぎ着けた。
販売する服は実際に大阪市の同社倉庫を見学し、自分たちで選別した。「『高校生らしい』ではなくビジネスとして確立できるものにこだわった」と渡辺さん。季節を感じる店内装飾や商品を見やすい陳列など工夫を凝らす。
小野寺さんは「オープンでき、うれしさと感動がこみ上げる。地域に新しく浸透させたい」と意気込み、大山さんは「余剰在庫の問題があることを知ってもらいながら楽しんで買い物してほしい」と呼びかける。
廃棄衣料をテーマに商業研究発表の県、東北大会で優勝し、11月に島根県で開かれる全国大会に出場する4人。今回のビジネスモデルを踏まえ、さらに発展させた内容で臨む。
小竹さんは「3年生で最後の大会。自分たちのためにも、顧問の先生のためにも絶対優勝する」と力を込める。
営業時間は金曜午後4時〜同6時。土日午前10時〜午後4時。
(鈴木広野)
【著者紹介】 山本昌一
株式会社shoichi代表取締役
所属団体:KanFa関西ファッション連合/日本繊維機械学会/JAFIC 一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会
大学在籍中からヤフーオークションでブランド商品・アパレル等の販売などを行い オークションで仕事をする自営業の道を選ぶ。 その後在庫処分ビジネスをスタートし、20年間在庫処分の業界に身を置く。 累計4000社のあらゆる在庫処分を手掛ける。
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