廃棄問題知って 買い物楽しんで 余剰在庫を格安販売-河北新報

水沢商高（奥州市）商業科３年の４人が、売れ残ったブランド品を格安で販売する衣料店「OASIS（オアシス）」を奥州市のJR水沢駅前にオープンさせた。廃棄問題や地域の衣料店不足を解消しつつ、シャッター街化が進む中心部のにぎわい創出を目指す。
取り扱うのは、百貨店やショッピングモール向けブランド約１００種類。ブランドタグを切り取り、最大９割引の３００～２０００円で販売する。１０～６０代の女性を対象としたコートやブラウス、スカート計約１０００点をそろえた。
アパレルの余剰在庫を買取り、販売する「Shoichi（ショウイチ）」（大阪）が協力し、商品を無償で提供。生徒４人が品出しや接客、販売を担う。売上は家賃や光熱費に充てる。
生徒有志でつくる商業研究グループに所属する４人は、年間１．４トンに及ぶ衣料品の廃棄問題に着目。３月、市民１２４０人に実施したアンケートでは約８割が「ブランド品を買う場所がない」と不満を示し、ビジネスの可能性を見いだした。
渡辺柊さん（１８）は「買い物を楽しみながら廃棄問題を知ってもらい、持っている服を大事にするきっかけにしてほしい」と呼びかける。
来店した奥州市の会社員阿部美奈子さん（５０）は「安くて着回しもしやすそう。服は通販で買うことが多く、試着できる実店舗は助かる」と喜んだ。
営業は金曜午後４～６時、土日祝日午前１０時～午後４時。連絡先はショウイチ０５０（３１５１）５２４７