大和大学 政治経済学部で講義を実施しました|株式会社shoichiに学ぶ経営戦略
2026年7月07日 1:15 PM
株式会社shoichi代表取締役 山本昌一が、大和大学 政治経済学部 グローバルビジネス学科にて、
「株式会社shoichiに学ぶ経営戦略」をテーマとした講義を実施しました。
今回の講義では、余剰在庫・売れ残り在庫の買取や再流通、タグカット、リサイクル、
障害者就労支援との連携、海外展開など、株式会社shoichiが取り組む事業を題材に、
経営戦略の考え方を学生の皆さまにお伝えしました。
講義概要
| 大学名 | 大和大学 政治経済学部 グローバルビジネス学科 |
|---|---|
| 講義日・科目 | 2026年5月25日(月) 経営戦略論 13:15~14:45/2年生 約78名 |
| 講義日・科目 | 2026年6月10日(水) 国際経営学 10:55~12:25/3年生 約58名 |
| テーマ | 株式会社shoichiに学ぶ経営戦略 |
「在庫処分」という市場で、なぜ勝ち続けられるのか

経営戦略というと、SWOT分析や競争優位、ポーターの競争戦略など、
理論的な言葉を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、実際の経営において重要なのは、理論を知っていることだけではありません。
「どの市場で戦うのか」「なぜ自社が選ばれるのか」「他社が簡単に真似できない仕組みをどう作るのか」を、
現場で考え続けることが必要です。
株式会社shoichiは、企業が抱える余剰在庫や売れ残り在庫を買い取り、
再流通・リサイクルへつなげる事業を行っています。
一見すると地味に見える在庫処分の領域ですが、実は多くの企業課題が集まる市場です。
倉庫を圧迫する在庫、処分費用、ブランド価値への影響、販売先の管理、環境負荷、
大量商品の仕分けやタグカットなど、メーカーやブランド企業にとって、
在庫処分には多くの課題があります。
株式会社shoichiは、こうした課題をまとめて解決する仕組みを構築することで、
在庫処分市場における競争優位を築いてきました。
人が避ける「面倒な仕事」に、競争優位が生まれる
講義では、株式会社shoichiの強みの一つとして、
「人が面倒だと感じる仕事を、事業の仕組みに変えていること」を紹介しました。
代表的な例が、アパレル商品のタグカットです。
ブランド品を通常とは異なる販路で販売する場合、ブランド価値や既存取引先への影響を考慮し、
タグを外す必要があるケースがあります。
しかし、数千点、数万点単位の商品を一つひとつ確認し、
適切にタグカットする作業には、多くの時間と人手が必要です。
そのため、多くの事業者はこうした手間のかかる案件を避けがちです。
一方で、株式会社shoichiは、この「面倒な工程」に対応できる体制を整えることで、
他社が扱いにくい商品も受け入れられる仕組みを構築してきました。
人が嫌がる仕事、人が避ける仕事、人が仕組みにできていない仕事には、事業機会が眠っている。
これは、学生の皆さまが今後就職や起業を考えるうえでも重要な視点です。
目立つ仕事や華やかな市場だけを見るのではなく、
誰かの不便や手間、解決されていない課題に目を向けることで、
新たな価値を生み出すことができます。
「全部引き受ける」ことで、メーカーの課題を解決する
在庫処分の現場では、「売れやすい商品だけを買い取る」のでは、
メーカーの本当の課題を解決できないことがあります。
たとえば、メーカーが大量の在庫を抱えている場合、
人気カラーや売れやすいサイズだけが処分できても、
売れにくい商品が倉庫に残れば、在庫問題は解決しません。
株式会社shoichiは、人気商品だけでなく、売れにくい商品や扱いに手間がかかる商品も含めて、
一括で引き受ける体制を整えています。
これにより、メーカーは在庫スペースの確保、保管コストの削減、処分業務の効率化、
キャッシュ化、ブランド管理といった複数の課題をまとめて解決できます。
単に商品を買い取るのではなく、「在庫に関する困りごとそのものを解決する」。
これが株式会社shoichiの事業モデルの本質です。
社会貢献を、継続可能なビジネスにする

株式会社shoichiでは、タグカットや衣類の仕分け、解体などの業務を、
障害者就労支援と連携して行う取り組みも進めています。
この取り組みは、単なる社会貢献活動ではありません。
企業、就労支援事業所、利用者、メーカー、消費者のそれぞれに価値がある形で、
継続できる仕組みを目指しています。
- 株式会社shoichiにとっては、大量作業を安定的に進められる
- 就労支援事業所にとっては、継続的な作業機会につながる
- 利用者の方にとっては、自分に合った就労機会が生まれる
- メーカーにとっては、在庫処分と社会的価値を両立できる
- 社会全体にとっては、衣類廃棄の削減や資源循環につながる
社会的に良い取り組みであっても、事業として成り立たなければ長続きしません。
だからこそ、利益が出るビジネスモデルの中に社会的価値を組み込むことが重要です。
株式会社shoichiは、余剰在庫の再流通、障害者就労支援、リサイクル、海外展開を通じて、
「利益」と「社会的価値」の両立を目指しています。
売れない衣類にも、次の役割をつくる
買い取った在庫のすべてが、そのまま販売できるわけではありません。
サイズやデザイン、季節性、需要、素材などの事情により、
再販売が難しい商品も発生します。
株式会社shoichiでは、販売が難しい衣類についても、
解体や素材分別、繊維としての再利用などを通じて、
できる限り廃棄を減らす取り組みを進めています。
余剰在庫を「売れるものだけ売る」のではなく、
最後まで価値を見出し、次の役割につなげること。
それが、資源循環型のビジネスにつながっています。
海外展開で学ぶ、現地ニーズに合わせる重要性
講義では、カンボジアでの挑戦についても紹介しました。
日本で余った衣類を海外へ届けることは、一見すると有意義な取り組みに見えます。
しかし、実際に海外で事業を行う際には、日本での常識がそのまま通用するとは限りません。
現地の好み、サイズ感、価格帯、販売方法、物流、法律、商習慣など、
多くの違いを理解する必要があります。
「日本で売れなかったものを海外に持っていけば売れる」という単純な考え方では、
事業は継続できません。
重要なのは、現地のニーズを理解し、小さく試し、反応を見ながら改善を続けることです。
経営では、最初からすべてを成功させるのではなく、
実践を通じて学び、修正し、勝ち筋を見つけていく姿勢が求められます。
shoichiの競争優位を支える5つの要素
講義では、株式会社shoichiの経営戦略を、以下の5つの強みに整理して紹介しました。
1. 信頼性
ブランド価値を守る販路管理、タグカット、秘密保持、約束を守る対応など、メーカーが安心して相談できる体制を構築しています。
2. キャパシティ
大量の在庫を受け入れられる倉庫・物流体制を持つことで、トラック単位の大規模案件にも対応しています。
3. 速度
決算前や倉庫移転前など、迅速な処分が求められる場面に対応できるスピードが、メーカーからの信頼につながります。
4. コスト対応力
仕分け、タグカット、再流通、リサイクルまでを仕組み化し、柔軟な買取・販売を実現しています。
5. 社会貢献性
衣類廃棄の削減、資源循環、障害者就労支援、海外支援など、事業を通じた社会的価値の創出に取り組んでいます。
ニッチ市場で一番を目指すという経営戦略

大きな市場には、多くの競合企業や大企業が存在します。
資本力、広告費、人材、知名度などを必要とする市場で正面から競争することは、
簡単ではありません。
一方で、余剰在庫の買取・処分という市場は、
倉庫、物流、仕分け、タグカット、販路管理、メーカーとの信頼関係など、
多くの要素が求められる領域です。
地味で手間のかかる市場だからこそ、簡単に参入されにくく、
一度仕組みを構築した企業が強いポジションを築くことができます。
大きな市場で埋もれるよりも、自社が勝てる市場を見つけ、その領域で圧倒的な存在になる。
これは、株式会社shoichiが実践してきた重要な経営戦略の一つです。
学生の皆さまへ
今回の講義では、株式会社shoichiの事業を通じて、
「会社はどのようなゲームで勝とうとしているのか」を考える重要性をお伝えしました。
価格で勝つのか。スピードで勝つのか。信頼で勝つのか。
規模で勝つのか。専門性で勝つのか。
あるいは、人が避ける領域で勝つのか。
将来、企業で働く際や、自ら事業を立ち上げる際には、
自分たちがどの市場で、どのような価値を提供し、
何を強みに戦うのかを考えることが重要です。
株式会社shoichiはこれからも、眠っている在庫に新たな価値を与え、
再流通・リサイクル・就労支援・海外展開を通じて、
持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
【著者紹介】
山本昌一株式会社shoichi代表取締役
所属団体:KanFa関西ファッション連合/日本繊維機械学会/JAFIC 一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会
大学在籍中からヤフーオークションでブランド商品・アパレル等の販売などを行い オークションで仕事をする自営業の道を選ぶ。 その後在庫処分ビジネスをスタートし、20年間在庫処分の業界に身を置く。 累計5000社のあらゆる在庫処分を手掛ける。
山本昌一プロフィール>>





























