アパレル事業において、持続可能なリサイクル活動への取り組みは、環境配慮だけでなく、企業価値向上にもつながる重要なテーマです。この記事では、資源ごみとして回収された衣類がどのように処理されるか、またアパレル企業が採用できるリサイクル方法について詳しく解説します。

アパレル企業が資源ごみとして衣類を処理する方法

アパレル企業をはじめとする事業者が不要になった衣類を廃棄する場合、それは「事業系資源ごみ」に分類されます。家庭から出る一般ごみとは異なり、事業系ごみを処理する際は、自治体の許可を受けた収集運搬業者に依頼し、適切に処分を行うことが法律で義務付けられています。

 

例えば、事業所や店舗で発生した廃棄衣類を処理するには、一般廃棄物収集運搬許可業者と契約し、回収・運搬してもらう必要があるでしょう。また、自治体によっては資源ごみとして回収できる場合もありますが、分類基準や手続きが異なるため、事前に確認が必要です。この適切な処理手順を守ることは、環境負荷の低減や地域社会への責任を果たす上で重要となります。

 

この記事では、事業者としての衣類廃棄に関わる基本知識を押さえた上で、衣類の廃棄後にどのような処理が行われるのか、また、アパレル企業がリサイクルを通じて環境保護に貢献する方法するですので、ぜひ参考にしてください。

資源ごみとして回収された衣類はどうなる?

アパレル業界では、不要になった衣類がどのように処理されるかを把握することが、持続可能な運営の鍵となります。衣類の廃棄方法にはいくつかの選択肢があり、環境負荷の低減や資源循環の促進に向けて各企業が取り組むべき課題を明確にすることが重要です。

燃えるごみ・燃えないごみとして廃棄される

現在、家庭や事業所から廃棄される衣類の約7割は、リサイクルされずに「燃えるごみ」または「燃えないごみ」として処理されています。特に、化学繊維を含む衣類は焼却や埋め立てが難しい場合が多く、環境に悪影響を及ぼしていることが想像できるでしょう。

 

アパレル企業としては、製品設計段階でリサイクル可能な素材の使用を検討することや、廃棄を減らすための仕組みづくりが求められます。製品ライフサイクル全体を見直し、循環型モデルを構築することが重要です。

リサイクルショップで販売される

リサイクルショップでの販売は、不要になった衣類の再利用を促進し、製品の寿命を延ばす重要な役割を果たしています。しかし、アパレル企業にとっては、2次流通が管理できないことで生じるリスクも見逃せません。

 

中古市場に流通した商品は企業の直接的な管理外となり、品質の低下や意図しない価格設定によってブランドイメージが損なわれる可能性があります。また、不正取引や偽造品の混入によるブランド毀損も懸念点の一つです。

 

リサイクルショップでの販売は、循環型経済の実現に向けた有益な手段である一方、適切な管理を行わないと企業ブランドに悪影響を及ぼすリスクをはらんでいます。アパレル企業は、これらのリスクを考慮しつつ、リサイクルとブランド保護の両立を目指すことが大切です。

海外でリユースされる

国内で需要がない衣類は、海外に輸出される場合があります。特に日本製の品質の高い衣類は、アジアやアフリカで新たな需要を生むことも。ただし、現地市場が飽和するリスクや、不適切な廃棄が増える問題も指摘されています。

 

アパレル企業がこのモデルを活用する場合、輸出後の流通状況や環境影響を把握し、責任あるリユースチェーンを構築することが求められるでしょう。

布や繊維として再利用される

リサイクル技術の発展により、使用済み衣類を繊維に分解し、新しい製品として再生する技術が進んでいます。これには、化学リサイクルや機械的リサイクルが含まれ、アパレル業界にとっても有望な手段です。

 

アパレル企業は、リサイクル可能な素材の採用を増やすだけでなく、リサイクル工場との連携を強化し、製品が新たな用途で再生利用される仕組みを構築することが重要です。

環境に配慮した服の処分方法:アパレル企業が取り組むべきポイント

アパレル企業において、不要になった衣類の適切な処分は、環境負荷を軽減するだけでなく、持続可能なビジネスモデルを構築する上で非常に重要となります。服の廃棄は単なる「ごみ処理」ではなく、リサイクルや再利用を通じて資源循環を促進する機会と捉えるべきです。

 

ここでは、アパレル企業が環境に配慮した衣類の処分に向けて取り組むべき方法をわかりやすく解説します。

1. リサイクルプログラムの導入

企業独自のリサイクルプログラムを導入し、店舗やオンラインで顧客から不要な衣類を回収する仕組みを整えましょう。回収した衣類をリサイクル施設で処理し、新しい製品や素材として再利用することで、廃棄物を削減できます。

 

この取り組みは、顧客とのエンゲージメントを高めるだけでなく、企業のサステナブルな姿勢をアピールする機会にもなります。

2. リユースを促進する

まだ着られる状態の良い衣類は、リユース(再使用)を優先することが推奨されます。ブランド直営のリユースショップを設置したり、信頼できる中古品市場と提携したりすることで、2次流通を適切に管理しながらブランド価値を守ることが可能です。

 

また、顧客に対してリユースを推奨するプロモーションを行うことで、製品の寿命を延ばすサポートができます。

3. 布や繊維としての再利用

再利用が難しい衣類でも、繊維に分解して新しい素材として活用する取り組みが進んでいます。たとえば、化学リサイクル技術を活用すれば、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維を再び衣類の素材として利用することが可能です。

 

企業はリサイクル技術を提供するパートナー企業と連携し、廃棄物から付加価値の高い素材を生み出す仕組みを構築するべきです。

4. 適切な廃棄処理の実施

リサイクルやリユースが困難な場合でも、廃棄処理は環境に配慮した方法で行う必要があります。事業系資源ごみとして、自治体が許可した廃棄物収集運搬業者に依頼することで、適正な処分を確保できます。

 

さらに、企業として廃棄物削減の目標を設定し、その進捗を公開することで透明性を高める取り組みも有効です。

衣類のリサイクル方法にお悩みのアパレル企業はShoichiにご相談ください!

環境に配慮した服の処分方法にお悩みのアパレル企業は、Shoichiのサービスをご活用ください。

 

Shoichiは「リサイクルで日本の廃棄費用をゼロに。」を掲げ、リサイクル事業を展開している会社です。Shoichiのサービスを利用することで、資源ごみとして処理していた衣類のリサイクルを進められます。

 

先に述べたように、資源ごみとして回収される衣類の約7割が燃えるごみ・燃えないごみとして廃棄されているのが現状です。アパレル企業は、環境に配慮した処分方法を検討することが求められています。

 

Shoichiにアパレル在庫のリサイクルを依頼することで、環境への配慮をしつつ、ブランド毀損を防止したリサイクルが可能です。

Shoichiにおける服のリサイクル方法と流れ

Shoichiでは、アパレル製品のリサイクルを安心してお任せいただけるよう、以下のプロセスに基づき丁寧に作業を進めています。

1. 衣類の引き取り

まずは事前にお客様とお打ち合わせを行い、リサイクル対象となる商品やその物量について詳しくヒアリングします。その後、Shoichiがトラックと必要な人員を手配し、商品を回収いたします。

 

回収に使用するトラックには、環境に配慮した「エコトラック」を採用。低公害車(天然ガス車やハイブリッド車)を使用することで、環境への負荷を軽減する取り組みも行っています。

 

回収した商品は、ブランドごとにエリアを分けて厳密に管理し、混在や取り違えが起こらないよう徹底しています。

2. 解体作業の実施

回収した衣類は、自社工場にてシャツ、パンツ、アウターなど種類ごとに仕分けし、解体作業を行います。この際、商品の「タグ」(ブランドタグ・洗濯表示タグなど)は1点ずつ手作業で確実に切り取ります。

 

タグの完全な除去を行うことで、商品が二次流通に流れる心配を完全に排除し、ブランド価値を守るリサイクルが可能です。

 

さらに、守秘義務に関する契約書の締結や、スタッフへの情報セキュリティ教育も万全です。例えば、メーカー名やブランド名は暗号化されたコードで管理し、特定の権限を持つスタッフ以外が情報にアクセスできない仕組みを構築しています。

3. 加工業者でのリサイクル処理

解体と仕分けが完了した衣類は、種類別に協力会社へと送られ、再加工されます。この時点でも、Shoichiが管理の手を緩めることはありません。すべての商品タグは事前に取り除かれており、二次流通のリスクが一切ない状態で協力会社へ引き渡します。

 

協力会社では、再生ウールやフェルト製品など、新たな素材として生まれ変わるための加工が行われます。

4. リサイクル結果のご報告

リサイクルの全工程が完了した後は、ブランドやメーカー様にリサイクル結果をご報告いたします。処理された衣類がどのように資源化されたのかを明確にするため、「リサイクル証明書」を発行。

 

この証明書により、解体や資源化の詳細が確認できるだけでなく、透明性のあるリサイクルを実現します。

衣類のリサイクルでお困りならShoichiへご相談ください

アパレル業界で発生する資源ごみのリサイクルについて「費用がかさむ」「ブランド価値が心配」などのお悩みをお持ちの方は、ぜひShoichiのサービスをご利用ください。

 

ブランド価値を守りながら、コストを削減し、持続可能なリサイクルを実現する方法をご提案します。まずは簡単なご相談からでも承りますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。